奇跡の劇団「みかん一座」の未完の軌跡「ミュージカルする人、この指止まれ!」一人の声が、石を投げ込まれた池の波紋のように広がった。 友達が友達を連れてきた。
愛媛にある小さなアマチュア劇団「みかん一座」。座長・戒田節子さんは、地元南海放送のアナウンサーという異色の劇団だった。若者たちに「ミュージカルする人、この指とまれ!」とラジオで呼びかけた。いろいろな困難を乗りこえての公演は大きな感動を呼び、1回だけで終わるはずだったのが…。 「みかん一座」は、その後も多くの人を巻き込み、地元愛媛を題材にしたミュージカルや、地球環境やひきこもり、いじめなど社会的なテーマにも取り組んでいった。 なかでも、奇跡的な出来事となったのが、シーボルトの娘・イネを主人公にしたミュージカルを、シーボルトの生地・ドイツのビュルツブルク市で公演したこと。松山出身の開拓者・和田重次郎の物語もアラスカで公演したこと。 この本は、戒田節子さんが定年を迎えたのを機に、これまでの35年の歩みをまとめたもの。劇団員しか知らない裏話も満載されていて、興味は尽きない。
その他みかん一座としてのいろいろなイベント参加予定や、戒田節子自身の今後の予定をお知らせいたします。
「みかん一座 輝け瞳!〜この指とまれの35年〜」
戒田節子座長著